見出し1
見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2見出し2
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪どうあくな種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕つかまえて煮にて食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌てのひらに載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始みはじめであろう。
h3タイトルタイトルタイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪どうあくな種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕つかまえて煮にて食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌てのひらに載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始みはじめであろう。
h4タイトルタイトルタイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪どうあくな種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕つかまえて煮にて食うという話である。しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。ただ彼の掌てのひらに載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて書生の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始みはじめであろう。
底本 | 「夏目漱石全集1」ちくま文庫、筑摩書房 1987(昭和62)年9月29日第1刷発行 |
---|---|
底本の親本 | 「筑摩全集類聚版夏目漱石全集」筑摩書房 1971(昭和46)年4月~1972(昭和47)年1月 |
リスト(見出し5)
- 吾輩は猫である(1905年1月 – 1906年8月、『ホトトギス』/1905年10月 – 1907年5月、大倉書店・服部書店)
- 坊っちゃん
- 草枕
- 二百十日
- 吾輩は猫である(1905年1月 – 1906年8月、『ホトトギス』/1905年10月 – 1907年5月、大倉書店・服部書店)
- 坊っちゃん
- 草枕
- 二百十日
リンク(見出し5)
テキストテキストテキストテキストリンクテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスGoogleトテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキストテキスト